大英産業(2974)初値予想,IPOの定量的な評価及び分析【6月4日上場】

【IPOの初値予想】大英産業(2974)のIPOの初値の評価はAです。
大英産業のIPOの初値評価
※進捗業績は、初値の評価には含まれていませんが、参考として記載しています。

●大英産業の評価の概要

●好材料 ●悪材料
・IPOで市場から吸収される金額が少ないです。
・不動産業の平均騰落率が高くIPOの人気が高いです。
・主要株主の上場時売買が制限(ロックアップ)が良く掛かっています。
・前期に対する今期業績の進捗が不調です。

●IPOの評価コメント
大英産業は、吸収金額だけを見ると約6.8億円ということでIPOの初値高騰はしやすいです。
また、公募価格での時価総額は、49.4億円となっています。
市場と主幹事の分析データが不足しているため、吸収金額推定法の評価が困難となっています。
成長力が低く評価されている理由は、進捗時点で純利益が赤字になっているためです。
訂正有価証券にて、第2四半期の連結財務諸表が公表されましたので、第1四半期の業績データを更新しています。

・下記、今期第2四半期までの業績進捗率です。
 前期に対して、売上高:36%、純利益: – %です。
・下記、大英産業の事業内容です。
 新築マンションの分譲を中心としたマンション事業及び新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業
・セカンダリーの高値の評価は、現在データ不足のため未算出です。
※【IPO評価】IPOのセカンダリー市場における高値の評価と分析はこちらです。
※【IPO分析】上場日から初値形成までの日数が高値の上昇に及ぼす影響の分析はこちらです。

●独自のIPOの評価により算出した大英産業初値予想と上場結果

株価(円) 騰落率(%) PER(株価収益率) PBR(株価純資産倍率) 吸収金額(億円)
初値予想(マスターカーブ法) 2,890 90.1 16.1 2.1 13.01
初値予想(吸収金額推定法)
初値 1,330 -12.5 7.4 1 5.99
高値 1,355 1.9 7.6 1 6.1

※IPOの初値予想のデータは、公募価格を基に算出しています。
※【IPO評価】IPOの評価方法と初値騰落率についての分析はこちらです。

●大英産業の参考データ

公募価格 騰落率+100% 騰落率+200% 騰落率+300%
PER(株価収益率) 8.5 17 25.5 34
PBR(株価純資産倍率) 1.1 2.2 3.3 4.4
吸収金額(億円) 6.84 13.68 20.52 27.36

※IPOの参考データは、公募価格を基に算出しています。
※【IPO分析】IPOの吸収金額と初値騰落率の関係についての分析はこちらです。

●大英産業の基本データ

上場日 企業名 銘柄コード 想定価格 仮条件下限(円) 仮条件上限(円) 公募価格(円)
6月4日 大英産業 2974 1,500 1,420 1,520 1,520
決算月 市場 業種 主幹事 配当(円/100株) 優待(円/株) 総利回り(円/100株)
9 福証本則 不動産業 エイチ・エス証券 1,753(利回り:1.2%)


●大英産業の株式データ

公募株式数 売出株式数 OA 公開株式数 上場時発行済株式数 最大公開個数
312,000 123,000 15,000 450,000 3,252,000 4,500

●大英産業の企業業績

年度 2017 2018 今期進捗(第2Q)
売上高(億円) 233.97 278.32 100.8
純利益(億円) 7.25 5.83 -0.49
純資産額(億円) 36.48 42.17 41.09
総資本(億円) 279.84 259.98 270.73
自己資本比率(%) 13 16.2 15.2
売上高利益率(%) 3.1 2.1 -0.5
ROE(自己資本利益率)(%) 14.8 -1.2
ROA(総資本利益率)(%) 2.2 -0.2

※企業業績は、連結データを記載。連結データがなければ単体データを記載。
  資本組入額:218.15百万円

※【IPO分析】IPOの成長力と初値騰落率の関係についての分析はこちらです。

●大英産業のロックアップの状況

持株比率順位 上場時保有率(%) 上場時保有株数 ストックオプション ロックアップの日数 ロックアップの解除(倍率)
持株比率 1位 42.6 1,383,800 0 180
持株比率 2位 23.3 756,400 0 180
持株比率 3位 9.2 300,000 0 180
持株比率 4位 8.8 285,000 0 180
持株比率 5位 2.5 82,840 0
持株比率 6位 0.2 7,350 45,000 180
持株比率 7位 0.1 4,185 37,500 180
持株比率 8位 0.1 2,475 22,500 180
持株比率 9位 0.1 2,475 22,500 180
持株比率 10位 0.1 2,475 22,500 180

※保有率、保有株数にストックオプションは考慮していません。
 持株比率は、ストックオプション及び上場前の株式保有数を考慮した順位になっています。

※【IPO分析】IPOのロックアップと初値騰落率の関係についての分析はこちらです。

●大英産業のIPO引受証券会社

証券会社 引受率(%) 引受株式数 引受個数
エイチ・エス証券 70.0 304,400 3,044
SMBC日興証券 7.0 30,500 305
岡三証券 6.0 26,100 261
SBI証券 6.0 26,100 261
FFG証券 4.0 17,400 174
西日本シティTT証券 4.0 17,400 174
マネックス証券 2.0 8,700 87
ひろぎん証券 1.0 4,400 44


●IPOの相場動向

市場 業種 吸収金額 主幹事
区分 福証本則 不動産業 5~10億円 エイチ・エス証券
参照データ数 0 20 74 0
初値勝率(%) 100 100
初値騰落率(%) 72.3 152.5
初値騰落率σ(%) 44.1 134.7
初値-公募価格の吸収金額(億円) 8.76 10.98
初値吸収金額σ(億円) 7.39 10.95
高値勝率(%) 55 58.1
高値騰落率(%) 7.7 8.1
高値騰落率σ(%) 7.1 6.6
高値-初値の吸収金額(億円) 3.28 1.45
高値吸収金額σ(億円) 8.67 1.35

※市場、業種、吸収金額、主幹事のデータは、2016年からのIPOのデータを基に算出しました。
※初値騰落率σ、初値吸収金額σの項目は、標準偏差です。(区分ごとの初値騰落率、初値吸収金額に対する振れ幅の想定です。)
(68.3%の確率で1×σの振れ幅に入ります。2×σでは95.4%の確率になります。)

※IPOの初値などの予想および高値の評価は、仮条件・公募価格等の決定後に修正することがあります。
以上、大英産業(2974)のIPOの評価および分析と初値予想でした。